プロバブリーフェアとは?
プロバブリーフェアとは、クリプトカジノのベット結果がベット前に確定していて、あとから変更できないことを自分で検証できる暗号技術の手法です。サーバーシード・クライアントシード・ノンスをハッシュ関数で組み合わせるもので、同じハッシュを自分で再計算し、公開された結果と照合できます。証明できるのは「計算が不正操作されていない」ことだけで、カジノがライセンスを持っているか、確実に出金してくれるか、規約が公平かまでは証明しません。
プロバブリーフェアなギャンブルとは?
各ゲームの結果があらかじめ確定しており、ベット後にカジノが改ざんしていないことを、プレイヤー自身が独立して検証できる暗号技術の仕組みです。
従来のオンラインカジノは、eCOGRAやiTech Labsといった第三者機関が定期的に監査する乱数生成器(RNG)に依存しており、その監査を信頼するしかありません。プロバブリーフェアは第三者への信頼を不要にします。計算がオープンになっているため、誰かの認証を待つことなく、無料ツールを使ってベット結果を一つひとつ自分で確認できるのです。
サーバーシード・クライアントシード・ノンスとは?
サーバーシードはカジノ側の秘密の入力値、クライアントシードはあなた自身の入力値、ノンスはベットごとに1つずつ増えるカウンターで、これらを合わせてハッシュ化し結果が生成されます。
- サーバーシード:カジノが生成するランダムな文字列です。プレイ前、カジノはそのハッシュ(内容をスクランブルした指紋のようなもの)だけを見せ、シードそのものは見せません。こうすることで、セッションの途中でこっそり差し替えることができなくなります。
- クライアントシード:あなたが指定する文字列です(またはカジノが生成し、あなたが変更できます)。あなたが管理しているため、カジノはサーバーシードを握っていても、最終結果を事前に予測できません。
- ノンス:同じシードの組み合わせでベットするたびに1ずつ増える数字です。これにより、シードを変えなくてもベットごとにハッシュへの入力が変わるため、同じ計算が使い回されることはありません。
各要素がどう組み合わさるか
カジノのソフトウェアは、サーバーシード・あなたのクライアントシード・現在のノンスを、ハッシュアルゴリズム(一般的にはHMAC-SHA256)に通します。そのハッシュ出力が、ゲームの結果(サイコロの目、カード、クラッシュの倍率など)に変換されます。ハッシュ関数は一方向なので、公開されたハッシュから逆算して将来の結果を予測することは誰にもできませんが、いったんサーバーシードが公開されれば、誰でも順方向に計算して結果を確認できます。
クライアントシードとサーバーシードは何が違う?
サーバーシードはカジノが生成して保持し、使い終わってから初めて公開されます。クライアントシードはあなたのもので、最初から見えていて、いつでも変更できます。
この2つが対になっているのは、どちらか片方だけでは結果を選べないようにするためです。カジノは事前にハッシュを公開して自分の側を確定させ、あなたはカジノに読めない側を差し出します。Chainlink の技術解説もこの点をはっきり述べています。カジノは自前のサーバーシードから負ける結果を先回りして計算することはできません。あなたが送信するまで、クライアントシードが何になるか分からないからです。
| サーバーシード | クライアントシード | |
|---|---|---|
| 誰が作るか | カジノ | あなた(初期値は上書き可) |
| プレイ前に見えるもの | ハッシュだけ | そのまま全体 |
| 全体が見えるタイミング | シードをローテーションした後 | 常時 |
| 変更できるか | 新しいものを請求したときだけ | いつでも、何度でも |
| 何を防ぐか | あなたが結果を先読みすること | カジノが結果を先に計算すること |
「アクティブサーバーシードハッシュ」とは?
アクティブサーバーシードハッシュとは、いま自分のベットが走っているサーバーシードの指紋です。カジノはそのシードを使っている間だけこれを表示します。見えるのがこれだけなのは意図的で、中身を明かさずにシードを固定するためです。アクティブハッシュ単体からは何も検証できません。役に立つのはシードをローテーションした瞬間からで、カジノが生のシードを公開したら、それをハッシュ化して手元に控えた指紋と一致するかを確かめます。アクティブハッシュは見せるのに、引退したシードを決して公開しない事業者は、換金できない約束手形を渡しているだけです。
プロバブリーフェアはどのハッシュアルゴリズムを使う?
多くのクリプトカジノは HMAC-SHA256 を使います。サーバーシードを鍵、クライアントシードとノンスをメッセージとする、鍵付きの SHA-256 です。
どちらも各社が独自に作ったものではなく、公開された標準です。SHA-256 は NIST の Secure Hash Standard(FIPS 180-4)に、鍵付きの HMAC 構成は RFC 2104 に規定されています。これが独立検証を成り立たせています。アルゴリズムが標準化されているため、汎用の HMAC 計算ツールでもカジノのサーバーとまったく同じ値が出ます。つまり、そのカジノが用意したツールだけに頼って検証する必要はありません。
最も広く模倣されている実装は、Stake が実装ノートで公開している形式です。サーバーシードを HMAC の鍵とし、クライアントシード・ノンス・カーソルをコロンでつないだ文字列をメッセージにします。HMAC-SHA256 を1回呼ぶと32バイトが返り、これで複数の結果をまかなえます。1ラウンドでそれ以上の乱数が要る場合は、シードもノンスも触らずにカーソルだけを進めて新たな32バイトを取り出します。クラッシュ系のゲームでは SHA-512 や事前生成のハッシュチェーンを使うこともあるため、思い込まずに事業者自身のフェアネス説明ページを読んでください。
そのバイト列をダイスの目やクラッシュ倍率に変換する工程は別の話で、プロバブリーフェアのシードの読み方で1ベットずつ追っています。
チェックリスト:そのページは本当にプロバブリーフェアか
実際に機能している実装なら、次の5つがすべて揃っています。これより少ないフェアネス表示は、そもそも確かめようがありません。
- ベット前に表示されるアクティブサーバーシードハッシュ。後出しではないこと。
- 編集できるクライアントシード。自分の好きな文字列を設定できること。
- 見えるノンス(またはベットID)が、履歴の1件ごとに紐づいていること。
- 具体的なアルゴリズム名。「独自のフェアネスエンジン」ではなく「HMAC-SHA256」と書かれていること。
- 引退したサーバーシードを丸ごと公開するローテーション操作。これがあって初めて、再ハッシュして控えた指紋と照合できます。
どれか1つでも欠けると、鎖はそこで切れます。公開されないシードは検証できず、名前のないアルゴリズムは再現できず、ノンスが隠れていれば、どのベットを検証しているのかすら分かりません。
プロバブリーフェアのベットは実際どうやって検証する?
カジノがハッシュ化前のサーバーシードを公開したあと、それとあなたのクライアントシード・ノンスを、指定されたハッシュアルゴリズムに自分で通し、公開された結果と照合します。
プレイ前にシードのハッシュを控える
ベットを置く前に、カジノは現在のサーバーシードのハッシュを表示するはずです。保存するかスクリーンショットを撮っておきましょう。
いつも通りセッションをプレイする
すべてのベットで同じサーバーシードとクライアントシードが使われ、ノンスが毎回1ずつ増えていきます。
シードを更新して公開させる
クライアントシードを変更するか新しいサーバーシードを要求すると、カジノは以前の(役目を終えた)サーバーシードを全文公開します。
ハッシュが一致するか確認する
公開されたサーバーシードを、カジノが使っているのと同じハッシュ関数(SHA-256)に通し、ステップ1で表示されたハッシュと一致するか確認します。これでシードが差し替えられていないことが証明されます。
ベット結果を再計算する
無料のHMAC-SHA256計算ツール(オンラインで多数入手できます)を使い、公開されたサーバーシード・あなたのクライアントシード・各ベットのノンスを入力し、出力が表示されていたゲーム結果と一致するか確認します。
| 段階 | 確認する内容 | 証明されること |
|---|---|---|
| プレイ前 | カジノが公開したサーバーシードのハッシュ | サーバーシードが存在し、確定していること |
| プレイ中 | 各ベットのクライアントシードとノンス | あなたの入力が正しく記録されていること |
| シード更新後 | 公開された(ハッシュ化前の)サーバーシード | カジノがセッション中にシードを変更していないこと |
| 独立した再計算 | シード+クライアントシード+ノンスのハッシュ | 各ベットの結果があとから改ざんされていないこと |
プロバブリーフェアが検証するのはゲームの計算だけです。そのカジノが有効なギャンブルライセンスを持っているか、出金を確実に処理するか、ボーナス規約が公平かについては何も語りません。これらは別途チェックが必要で、まさに私たちのレビュー方針で扱っている内容です。
また、ライセンスを持つ事業者が通さなければならない統計的テストの代わりにもなりません。英国ギャンブル委員会のリモート技術基準では、要件 RTS 7A が、出力が「acceptably random(許容できるランダム性)」であること、すなわち出力範囲全体に一様に分布し、予測が計算上困難で、同じ出力列を再現しないことの証明を義務づけ、適応型・補償型のゲームを明確に禁じています。RTS 7D は、ゲームが提供されている最中に配当や当選確率を変更することを禁じています。プロバブリーフェアは1ベットずつを確かめるもので、認証は数百万ベットにわたる分布を確かめるものです。両者の比較はプロバブリーフェアと認証済みRNGで整理しています。
プロバブリーフェアなら、そのカジノが信頼できると保証される?
いいえ。それはあくまで個々のゲーム結果が改ざんされていないことを証明するだけで、ライセンスや出金の確実性、規約については何も保証しません。これらは別途チェックが必要です。
プロバブリーフェアは、複数ある判断材料のうちの一つと捉えましょう。私たちのレビュー方針のページで説明しているライセンスや規約のチェックと組み合わせ、さらにRTPやハウスエッジといった用語集を読んで基礎を押さえたうえで、カジノ全体の信頼性を判断してください。実際に使える検証ツールをきちんと公開している事業者のランキング比較は、おすすめクリプトカジノのページをご覧ください。